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妊娠継続と治療を決めた理由

乳がんになって2番目にかかった病院では、自分が調べた情報と先生が仰る内容にズレがありました。また、曖昧な回答もあり、先生より私のほうが詳しいのでは?と思うことすらありました。自分で「一番正確な情報とは何か」と考え、日本乳がん学会が出しているガイドラインを信じることにしました。

3番目の病院で中絶を勧められたとき、先生は、「妊娠中は女性ホルモンがたくさん出るので、ホルモン陽性さらにHer2陽性と活発なあなたの乳がんは、微小転移があればそれが大きくなってしまい危険だ」と仰いました。
しかし、日本乳がん学会のガイドラインでは、「妊娠の継続や出産・授乳によって、がんの進行が早くなったりすることはありません。同様に、再発の危険性が高まるということもなく、中絶をしても妊娠を継続しても再発率には差はありません。」とあります。
乳がんのうち、70〜80%はホルモン陽性、10%はHer2陽性です。先生の仰るように、妊娠で悪化するなら、ガイドラインでこのように断言されているのはおかしいと思いました。

そして、自分で調べるうちに、妊娠期乳癌について多くの臨床例を持つMDアンダーソンがんセンターの報告を見つけ(このカテゴリに張り付けます)、MDアンダーソンがんセンターと連携して乳がん治療を行っている聖路加国際病院での臨床例を見つけました。
これらを読み、「抗がん剤治療をしながら妊娠継続することで私の予後には影響しないし、胎児にも影響がないのでは」との考えを持つようになりました。

そして、聖路加国際病院にセカンドオピニオンに行き、先生から同内容の説明を受け、とても安心しました。そのとき、なぜ、病院によって意見が違ってしまうのかお聞きしました。先生は「問題ないと言われている治療であっても、医師は自分の病院でやったことのない治療は決断できないものです。ここでは妊娠期乳癌の患者さんへの治療は何件も行っています。また、さらに多くの臨床例をもつMDアンダーソンがんセンターとも意見交換し治療を進めています。よかったらkokoさんも一緒に頑張りましょう。」と仰いました。

胎児への影響についても「妊娠中に抗がん剤を投与した例と、しない例を比較しても、合併症や流産の率は変わらず、短期的な影響はないと思われます。ただ、長期的な影響(子供が大きくなってから影響が出ないかどうか)は、まだ結論が出ていません。」とのことでした。
長期的な影響は不安でしたが、MDアンダーソンは1989年頃から、聖路加は1999年頃から妊娠期乳癌の治療をしているようなので、「15〜25歳ぐらいまでは、他の子供と変わりなく、問題なく育っているのだろう。そこまで普通に育っていれば、大丈夫なのではないか。」と思いました。

抗がん剤を延期し、治療を出産後にすれば、私の予後が悪くなるということ。赤ちゃんに早めに出てきてもらえば合併症の危険が増えるということ(合併症の危険が無くなる、正期産となる37週までお腹で育ててあげるのが大事とのこと)。妊娠中の抗がん剤治療をさけるために、自身の治療を延期したり、出産を早めたりすることのほうがリスクが高いと考えました。

恐らく日本で一番臨床例のある聖路加国際病院なら、お腹の赤ちゃんも私も安心してお願いできると思い、ここで治療をしていただくことに決めました。
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ロンドンの病院での例

妊娠中の乳癌に対する化学療法:ロンドンの5つの教育病院における18年の経験
投稿日時: 2005-06-20
【目的】
乳癌と妊娠の合併は稀であるため、この領域の専門知識をもつ癌専門医は少ない。特に、妊娠中の乳癌に対する化学療法についてのデータはわずかしかない。このレトロスペクティブな症例提示により、我々は英国ロンドンの5つの教育病院における経験を記載し、どのようにしてこのような状況を取り扱うかを述べる。

【症例と方法】
5つのロンドンの病院で、妊娠中に乳癌に対する化学療法を受けた患者をレトロスペクティブに検討した。

【結果】
28例の患者が妊娠中に乳がんの化学療法を受けていた。24例は初期乳癌に対して術前または術後補助化学療法を、4例は転移癌に対して姑息的化学療法を受けていた。妊娠中に合計116サイクルの化学療法が施行されていた。16例はアンスラサイクリンをベースとした化学療法を、12例はサイクロホスファミド、メトトレキセート、フルオロウラシルを受けていた。1例を除く全例で妊娠第1期終了後に治療されていた。妊娠第1期に化学療法を受けた1例は自然流産となったが、それ以外の例では母体・新生児とも重篤な副作用は見られなかった。

【結論】
周産期の合併症あるいは出生直後の胎児の状態という観点から見ると、化学療法は妊娠第2期および第3期の女性には安全に施行しうる。

PMID: 15961766 [PubMed - in process]
Chemotherapy for breast cancer during pregnancy: An 18-year experience from five London teaching hospitals. J Clin Oncol . 2005;23(18):4192-7.

(Dr.榎本 裕(泌尿器科) 翻訳寄稿)

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MDアンダーソン報告②

妊娠中の乳癌治療で生存期間が延長/M.D.アンダーソンがんセンター
投稿日時: 2010-11-10

M.D.アンダーソンがんセンター
2010年9月28日

長年、妊娠中の乳癌治療は転帰が不良とされていたが、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らによると、妊娠しながら乳癌の治療を受けた患者のほうが妊娠していない患者に比べて無病生存率が改善し、全生存率にも改善傾向がみられたという。

MDアンダーソン乳腺腫瘍内科学部助教授、Jennifer Litton M.D.氏は2010年乳癌シンポジウムのポスターディスカッションでこの知見を発表した。

「妊娠中に治療を受けた乳癌患者の転帰は不良であることが旧来のレジストリ研究で示されてきました。しかし以前は、こういった患者は標準的化学治療を必ずしも一貫して受けていたわけではなく、治療を出産後まで遅らせることも多かったのです」と、本研究の筆頭責任著者であるLitton氏は述べた。「MDアンダーソンの妊婦患者に対する治療経験とレジストリをもとに、同じ施設で同じ医師により、同じ標準治療を受けた患者を考察することができました」。

1992年、乳腺腫瘍内科学部教授のRichard Theriault D.O.氏は、妊婦患者を管理するための化学療法レジメンを評価する最初のプロトコルを開始した。後に、彼はそのレジメンが母体および胎児の双方に安全であることを示す重要な研究を発表し、以降これが標準治療として採用された。MDアンダーソンは、妊娠中の乳癌患者およびその子供達の健康状態をフォローアップした、世界で最も歴史ある、活発で有望なレジストリを有している。

Litton氏と共同研究者らは、単一施設によるケースコントロール研究に、妊娠中に乳癌治療を受けた患者75人を同定した。MDアンダーソンが所有する腫瘍レジストリおよび乳腺腫瘍内科学部のデータベースを用い、妊娠していない乳癌患者150人との比較を行った。ケース群およびコントロール群はすべて、1989年から2008年の間にMDアンダーソンで治療を受けた患者であり、病期、年齢および診断時期が適合するよう選択されていた。診断後1年以内に出産した患者は比較群から除外された。

全参加者が標準的化学療法レジメン:5-フルオロウラシル、ドキソルビシンおよびシクロホスファミド(FAC)を受けたが、妊婦患者の治療開始は妊娠初期を過ぎてからとした。両群とも臨床的に必要であれば追加治療を受けたが、妊婦患者の場合は出産後に受けるものとした。追跡期間の中央値は4.16年であった。

5年無病生存率は、妊娠していない患者で55.75%であったのに対し、妊婦患者では73.94%で統計的に有意であった。また、統計的に有意ではないものの、全生存率もケース群で高く、コントロール群71.86%であったのに対し、77.42%であった。

「このデータおよびわれわれの研究結果からは、妊娠している患者のほうが妊娠していない患者より良好な転帰を示した理由は明らかになりませんでした」とLitton氏は述べた。「妊娠中には化学療法への反応に影響を及ぼすような何らかの生物学的作用が働くのでしょうか。あるいは妊婦患者のほうが積極的に治療を受けたということなのでしょうか」。

Litton氏は、無病生存率と全生存率の結果が一致しなかった理由は依然不明であるとし、今回の知見を理解することが最優先の研究課題であるという。

「MDアンダーソンは、長年にわたって妊婦の乳癌治療の最前線にあり、われわれは研究を通じて、母体にも子供にも安全なレジメンを見出し、最終的には標準治療として確立したのです」と本研究の上級著者であるTheriault氏は述べた。「これからはカウンセリングで妊娠中の乳癌患者にも、妊娠していない患者と同じく回復に望みをもってよいと言えますし、治療は妊娠中期もしくは妊娠後期に必ず開始するよう指示できるのです」

その他の共著者は以下の通りである。
Gabriel Hortobagyi, M.D., professor and chair of the Department of Breast Medical Oncology; Karin Hahn, M.D., associate professor, Department of General Oncology; George Perkins, M.D., associate professor, Department of Radiation Oncology; Lavinia Middleton, M.D., professor, Department of Pathology; Ana Gonzalez-Angulo, associate professor, Departments of Breast Medical Oncology and Systems Biology; Shana Palla and Carla Warneke, both Department of Biostatistics

本研究はWolff-Toomim Foundationによる資金提供を受けた。

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河原恭子 訳
原 文堅(乳腺/四国がんセンター)監修
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MDアンダーソン報告①

妊娠中の乳房の変化を早めに精査することを推奨
M.D.アンダーソンがんセンター
2009年2月9日

テキサス大学のM.D.アンダーソンがんセンターの研究者らによると、妊娠中に乳癌になる、または妊娠後一年以内に乳癌と診断される若い女性は、そうでない若い乳癌女性と比較して局所再発率、遠隔移転率および全体生存率に差異は見られない。

しかし、妊娠中の乳癌患者を対象にした最大規模の単施設試験により、妊娠授乳期乳癌(PABC)の女性は、病期が進行した段階になって乳癌と診断され、その結果、必要な治療が遅れる傾向にあることが明らかになった。

今回の試験結果は、学会誌Cancerの3月15日号に発表される。

「若い女性の乳癌は極めて侵攻性の高い疾患であるため、治療の改善に向けて研究を行うことは重要なことです」と、M.D.アンダーソンがんセンターの放射線腫瘍学部の研修医で今回の試験の筆頭著者であるBeth Beadle医師は述べた。「私たちが試験の対象とした若い乳癌患者の母集団について検討したところ、比較的高い割合で妊娠を伴う乳癌の発症がみられました。このような女性に対して最善の治療を提供できるよう、データを精査することにより得られるものがあるはずだと考えています」と続けた。

妊娠期に乳癌を併発する割合は3.8%以下と推定されており、40歳未満の乳癌患者の約10%が妊娠中に乳癌になっていると研究者らは語った。一人目および二人目以降を妊娠する女性の年齢が高くなり、この妊娠年齢と画像法および検診の進歩が結びつくにつれて、この統計量は今後も上昇していくだけであろう、とM.D.アンダーソンがんセンター放射線腫瘍学部の准教授George Perkins医師は解説した。

「私たちは若い妊婦患者だけでなく、大勢の若い患者さんの治療もしています。妊娠に起因して何か付加的なことが発生しているのか、または治療に対する反応と病態は(妊娠にではなく)若年齢そのものに由来する現象なのかを確認したいと思いました」と今回の試験の筆頭著者であるPerkins医師は述べた。

この後ろ向き試験では、Beadle医師、Perkins医師らがM.D.アンダーソンがんセンターで試験を行った乳癌患者652人の記録を調査した。癌と診断された時の年齢は、全員が35歳以下で、1973年から2006年までにM.D.アンダーソンがんセンターで治療を受けていた。この女性乳癌患者のうち104人(15.6%)がPABCであり、51人が妊娠中に、53人が妊娠後一年以内に癌を発症していた。PABC患者と非PABC患者の追跡期間の中央値は、それぞれ95.5カ月と91カ月である。

PABCと非PABCのコホートを比較した際に、研究者らは10年間の局所再発率(PABCが23.4%、非PABCが19.2%)、転移率(PABCが45.1%、非PABCが38.9%)または全生存率(PABCが64.6%、非PABCが64.8%)に統計学的有意差がないことを確認した。

「しかし、私たちが確認したのは、PABCの女性の癌が乳房とリンパ節の両方にさらに進行していたことでした」とBeadle医師は述べた。「このような女性たちは診断が大幅に遅れたと考えられ、さらに長期にわたり症状が乳癌のものとは確認されず、必要処置が施されないまま不利な状況に置かれていました」と続けた。

妊娠中に乳癌を発症した51人のPABC患者を分析すると、26人は何らかのかたちで治療を受けており、25人が治療を受けていなかった。治療を受けなかった25人のうち22人(88%)に評価されなかった病徴があり、3人が乳癌の診断を受けたが、出産するまで治療を開始しないよう勧められていた。

PABC患者の全体生存率であるが、治療を受けなかった患者では44.7%であったのに対し、治療を受けた患者では78.7%となった。ただし、この結果は少ない症例を標本としている、と研究者らは慎重であった。とはいえ、研究者らは10年分の統計データに有意な変動がないことに着目すべきであるとし、妊娠期における乳癌の診断と治療に今後の進歩を期待したいと強調した。

「女性は、たとえ妊娠中であっても、乳房が変化していることに気付き、このような変化について直ちに医師と相談する必要があります」とPerkins医師は述べた。「今回の試験では、乳癌の可能性を視野に入れて医師が徹底的に妊婦さんの乳房を診ることは生命に関わることである、と示されたのです。症状が続くようであれば、乳房検査、画像法および生体組織検査により積極的に調べる必要があります。必要に応じて、これら3手種類の検査すべてを実施すべきです」と続けた。

M.D.アンダーソンがんセンターは、妊婦の乳癌治療の最先端に立つ長い歴史がある。1992年に、胸部内科腫瘍学部の教授、Richard Theriault医師が乳癌患者を管理するための化学療法レジメンを評価する最初のプロトコルを発表した。またTheriault医師は、このレジメンが妊婦と胎児の両方に対して安全であると証明したが、これはその後の研究に影響を及ぼした。以来、このレジメンは標準療法として採用されている。M.D.アンダーソンがんセンターは有効な記録を世界で最も多く保有しており、妊婦の乳癌患者とその子供たちの健康状態についての追跡調査をしている。

その他の共著者は以下のとおりである:
Thomas Buchholz, M.D., Eric Strom, M.D., Wendy A Woodward, M.D., Ph.D., Welela Tereffe, M.D., all in the Department of Radiation Oncology; Jennifer K. Litton, M.D., Department of Breast Medical Oncology; Funda Meric-Bernstam, M.D., Department of Surgery; and Lavinia P. Middleton, M.D., Department of Pathology. 02-09-09


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松長えみ 訳 
村中健一郎(生物物理)監修
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結婚後すぐに乳癌が見つかり、手術後、妊娠している事が分かりました。治療しながら出産を目指すために、旦那さまと離れ、東京で一人暮らししながら頑張っています!

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